我楽多の書斎

「はる」と「いち」二人組の小説家「はるいち」のブログ

追悼:向山貴彦(作家)

追悼文(作家・向山貴彦):何もかもが向山さんのおかげ

 

2018年3月8日、作家の向山さんがお亡くなりになりました。

2018年3月13日、僕らはお通夜に行ってきました。

慶應義塾大学文学部英米文学専攻巽ゼミ公式ホームページ: Panic Literati #13 更新!パニカメ初代編集長で作家の向山貴彦さん追悼特集です

Panic Literati: #13 Takahiko Mukoyama

 

3年前、僕は向山さんと初めてお会いしました。それから今日まで4回程会って、その度に楽しい時間を過ごさせて頂きました。

 

ドラえもんが好きだ」という話をしたら、「じゃあドラえもんで卒論を書いちゃえばいいじゃん」と向山さんに言われました。それを真に受け、面白いかもと思い、アメリカ文学専攻なのに、僕は本当に『ドラえもん』で卒論を書きました。僕にしか書くことが出来ない卒論を書くことが出来ました。向山さんのちょっとした一言のおかげです。

 

大学生時代の2年間、全て以上の力を使って作った文芸誌『Panic Americana vol.21 Brand-new』と『Panic Americana vol.22 Glittering』、その創始者は向山さんです。向山さんが最初にこれを始めていなければ、僕は大学時代に、燃えかすまで燃やさなければ成し遂げられないような、熱い体験をすることはできなかったです。

 

その『Panic Americana vol.22 Glittering』に掲載、のちに三田文學に掲載された『柔らかい針』という短編小説も、向山さんと最後にお会いした時に言われた「同じ闇の中で一緒にいること」という言葉がなければ、僕は書くことが出来なかったと思います。その言葉に引きずられるようにして、この小説は僕の中から出てきました。

 

何もかもが向山さんのおかげです。

 

向山さんが亡くなった後、Twitterなどで、向山さんの小説に心奪われた人たちが、その死に涙を流していました。直接会ったことはないけれども、言葉だけで、物語だけで繋がった人たちが。

 

僕らもそんな物語を書きたいと思います。

天上の向山さんまで届くような言葉を、物語を書きたいと思います。

待っていて下さい。

 

今宵、ドクペと共に、ご冥福をお祈りいたします。

 

 

 

                                   はるいち